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特選
『うつすらと軒下濡れて滝見茶屋』
多田 檀様(大阪府高槻市)
☆よくできた句です。描写が細かく、上五の措辞が効いています。水の流れ、白色と緑色のバランスがよく、「うつすらと」で情景が目に浮かびます。
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準特選
『薫風や御朱印帳の赤と青』
小川裕子様(玉名市)
☆色彩も鮮やかな色彩感のいい句ですね。青空がとてもきれいで、句を写真が引き立てています。
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入選
『潮風が段駆け上がる寺の夏』
晩鐘様(玉名市)
☆ちょっと面白いよみ方で、風が「段駆け上がる」が面白く、効果的で、寺のさわやかな感じがよく出ています。
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入選
『祇園会や男千人練り暴る』
中立喜広様(京都府亀岡市)
◎祭りの雰囲気が出ています。壮大な写真で、「千人」が効果的で、男衆と観客が楽しんでいる様子が伝わってきます。
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入選
『一人分空けておきたる端居かな』
山野辺 茂様(埼玉県所沢市)
◎情がある句です。句と写真の組み合わせが良く、何かがあるところではなく「空き」に焦点を当てたのが素晴らしいです。
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入選
『ふりむけば猫の横切る鬼灯市』
野島正則様(東京都板橋区)
○面白い一瞬を捉えましたね。猫と鬼灯市との取り合わせがいいです。写真に鬼灯の赤がもっとほしところです。
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奨励賞
『蓮沼に浄土の香り漂ひぬ』
田中恵美子様(福岡市)
○「浄土の香り」がいいです。色も綺麗です。
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奨励賞
『炎天や水辺に白き鳥憩ふ』
小山京子様(玉名市)
○季語との取り合わせ、暑さと清涼感の対比が良いです。
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奨励賞
『五千個の風鈴どよむ奥の院』
源 美代子様(玉名市)
○「奥の院」の雰囲気がよく伝わります。「どよむ」が効果的で、風鈴の響きが聞こえてきます。
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奨励賞
『涼むには文豪の石根津神社』
夢飛脚様(茨城県守谷市)
○「涼むには」が、文学愛好家の涼み方を示していて面白いです。写真に工夫がほしいですね。
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奨励賞
『弁天堂に朝顔市の残響』
仲辻真帆様(東京都足立区)
○ちょっと面白いつくりの挑戦的な句です。写真は構図があいまいです。
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奨励賞
『先生へ子規の文来る夏来る』
栗月様(大阪府池田市)
物語性があってリアルで、とてもいいです。リズムいいですが、写真に工夫が欲しいところです。
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交流促進賞
『夏館働くひとの灯り咲く』
ねころ様(熊本市)
写真が上手い。建物の垂直もさながら遠近感もピントもしっかりして構図も良い。未来図を見ているようです。
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交流促進賞
『客待ちの間にも汗降る人力車』
初霜若葉様(京都府木津川市)
一寸大胆な表現です。すらりと平明な中にも「汗降る」という比喩が効果的です。写真の鮮明さが乏しうのが残念です。
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『人の世は幸も不幸も草の中』
遠藤 由様(京都市)
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『行く道を敷いて通るは列車のみ』
遠藤 由様(京都市)
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『懐かしむ里も無ければ人も無し』
遠藤 由様(京都市)
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『松島の湖を眺めて瑞巌寺』
琥珀様(埼玉県新座市)
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『雲の峰阿蘇の地下より沸き出づる』
堀ノ内和夫様(奈良市)
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『漱石の笑み浮く汽車に暑さ止む』
初霜若葉様(京都府木津川市)
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『窓が呼ぶ向こうの夏は美味しいぞ』
初霜若葉様(京都府木津川市)
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『秋にかけ枯れゆく清水冬空かな』
さかなさん様(京都市)
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『漱石ものったり顔出す夏至の夕』
てるを様(埼玉県春日部市)
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『湯上りやガス灯下に夕涼み』
てるを様(埼玉県春日部市)
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『妹の振り袖姿こころよい』
ねころ様(熊本市)
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『甘い風蜜柑の花が咲いている』
ねころ様(熊本市)
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『母と行く漱石ゆかりの夏のお湯』
奄美鳩通信社様(神戸市)
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『新緑の森に新たや神の霊(たま)』
中立喜広様(京都府亀岡市)
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『神の座に吠えてましぐら賀茂祭』
中立喜広様(京都府亀岡市)
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『夏芝居ひとり語りや主留守』
栗月様(大阪府池田市)
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『炎昼に戌亥の櫓佇めり』
金子 毅様(熊本市)
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『あじさいや路肩彩るボランティア』
ひろみ様(玉名市)
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『青すだれ透けて棚田の空曇る』
ひろみ様(玉名市)
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『里山や棚田に梅雨の雲ながる』
ひろみ様(玉名市)
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『山里や棚田が映す梅雨曇』
小山京子様(玉名市)
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『紫陽花や標識埋もれ峠道』
小山京子様(玉名市)
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『つなぐ手を水面に隠す百日紅』
晩鐘様(玉名市)
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『湧水の青空泳ぐ錦鯉』
晩鐘様(玉名市)
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『京にきて黙のひととき蝉時雨』
多田 檀様(大阪府高槻市)
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『大いなる意志もち落つる大瀑布』
多田 檀様(大阪府高槻市)
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『パラソルの仰いで涼し天昇る』
師走様(香川県高松市)
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『ひぐらしが夏の終わりを告げに来る』
kokyou様(京都市)
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『空蝉のベンチの葉っぱ夢枕』
J/POP様(玉名市)
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『青葦や三連峰の背に朝日』
J/POP様(玉名市)
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『行く夏や親水池の声ひそむ』
J/POP様(玉名市)
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『蝉の声かき消す子らのはしゃぎ声』
JK様(玉名市)
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『昼下がり庭にいくつも蝉の穴』
JK様(玉名市)
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『何処までもついて行きたし雲の峰』
植竹惇江様(愛知県大府市)
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『漱石の墓を訪ねて蝉時雨』
夢飛脚様(茨城県守谷市)
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『御茶ノ水ポニーテールを探す夏』
夢飛脚様(茨城県守谷市)
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『阿蘇五岳漱石見上げた雷雲』
山内俊雄様(熊本市)
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『漱石も来たか弥生の清水寺』
金砂郷の鴨ちゃん様(茨城県常陸大宮市)
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『家族して漱石辿る冬京都』
金砂郷の鴨ちゃん様(茨城県常陸大宮市)
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『漱石も眺めた富士や冷菓食む』
金砂郷の鴨ちゃん様(茨城県常陸大宮市)
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『蓮色へいよいようつる池之端』
仲辻真帆様(東京都足立区)
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『朝ぐもり幟吹きぬく風の音』
仲辻真帆様(東京都足立区)
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『ランチ待つ路地の日傘に風渡る』
奥村弘文様(東京都世田谷区)
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『参りおへ鰻のにほひ足向かふ』
奥村弘文様(東京都世田谷区)
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『空とぶや海のキングに蝉時雨』
奥村弘文様(東京都世田谷区)
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『如意輪寺水かけ蛙水かけし』
源 美代子様(玉名市)
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『梅雨休みねぎごと叶うかえる寺』
みみちゃん様(玉名市)
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『空の青七福かえるお出迎え』
みみちゃん様(玉名市)
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『葉に抱かれ白蓮となり蘇る』
田中恵美子様(福岡市)
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『爪染めて傘寿の祝ひ鳳仙花』
田中恵美子様(福岡市)
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『初夏の杜高きをわたる風の音』
小川裕子様(玉名市)
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『大空へバサラバサラと青芭蕉』
小川裕子様(玉名市)
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『立ち止まり又走り出す捕虫網』
よしこ様(玉名市)
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『初蝉の声を拾ひて薬師堂』
よしこ様(玉名市)
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『漱石の越へし峠や夏つばめ』
仁田尾俊子様(玉名市)
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『新緑の尽きて青空はじまりぬ』
仁田尾俊子様(玉名市)
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『万緑や雲仙岳を手繰り寄せ』
仁田尾俊子様(玉名市)
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『山寺を緑の風の通りぬけ』
しゅん様
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『大空へ脈打つ風の新樹光』
しゅん様
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『集落の精気一手や鯉幟』
しゅん様
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『微笑みのしじまへ返す蝉しぐれ』
山野辺 茂様(埼玉県所沢市)
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『炎天や鋼の龍は城睨み』
唐草大様(愛媛県松山市)
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『静寂を裂く旗の列風暑し』
唐草大様(愛媛県松山市)
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『削られし義賊の墓や夏の果』
野島正則様(東京都板橋区)
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『半ズボン足の長さや朱の鳥居』
野島正則様(東京都板橋区)
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『夕焼けや光の道に笑う友』
ひな三葉様(愛媛県松山市)