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特選
『芹叢を出でて光を放つ水』
仁田尾俊子様(玉名市)
☆感覚も表現も鋭く、景が鮮やかに見える。
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準特選
『新樹光晩学といふ門のあり』
西村楊子様(熊本市)
☆「新樹光」がよく利いていて、「門」を上手に使っている。
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入選
『知恩院雨打つままに椿落つ』
中立喜広様(京都府亀岡市)
☆すべてがバランスよくできている。特に雨の椿の雰囲気がよく、「虞美人草」の悲劇も連想させるいい作品。
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入選
『春の風城見えてから停車釦』
唐草大様(松山市)
◎電車のある景が見え、市電に乗っている感覚が伝わってくるいい作品。
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入選
『お城ごと飛び立ちそうな桜かな』
初霜若葉様(京都府木津川市)
◎句も写真も発想がユニークで比喩が卓抜な秀句。
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入選
『うららかや庭師やさしき京言葉』
多田 檀様(大阪府高槻市)
◎季語が利いていていい句。写真の構図も良く春の感じがよくでている。
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入選
『小天路や眼下に春の干拓地』
小川裕子様(玉名市)
◎「春の」が利いていて、景が見えるいい句。平明な表現が好ましい。
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入選
『花人になりて城山登りけり』
雪雀様(茨城県水戸市)
◎よくできた句で、花が石垣を登っていく様子が伺え、平明だが味わい深い佳句。
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奨励賞
『入学式明日は鉄路の通学路』
晩鐘様(玉名市)
◎「鉄路」で、進学し電車通学が始まるのが分かる。
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奨励賞
『薫風や迷路めきたる山歩き』
小山京子様(玉名市)
○山歩きの情景がよく描かれている。青空の雲が綺麗で、二人の距離感も伝わる。
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奨励賞
『雲仙が三角に切る春の朝』
内田匠治様(玉名市)
○「草枕」のキーワード「三角」(の世界)が織り込まれた「三角に切る」がいい。
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奨励賞
『春風や見返り柳顔を打ち』
奥村弘文様(東京都世田谷区)
○「見返り柳」を上手に使っていて、樋口一葉にも近い世界が見える。
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交流促進賞
『振り向けば夏山清し伊香保坂』
こまちゃん様(栃木県宇都宮市)
○「伊香保坂」が利いています。写真にも「坂」が強ければもっとよかった。
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交流促進賞
『秘め事の重きを耐えて八重桜』
ひな三葉様(愛媛県松山市)
八重桜の重厚感の奥に秘め事を見たのが面白く、構図も大胆ないい作品。
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努力賞
『春海に浸かる雲仙湯源郷』
岸田宗範様(東京都大田区)
写真もよく、海を温泉に見立てたとてもいい作品。
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努力賞
『我が道を歩き続ける春の風』
田代紳悟様(玉名市)
「風」は「春」でも「秋」でもいい。我が道」を行くのが、春の風とも、詠み手とも取られる二面性あり。
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努力賞
『息切らし見ゆる棚田春の海』
松坂美侑様(玉名市)
いい句です。「見ゆる」が不要で、その分で具体表現ができれば上位も行けた。
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努力賞(俳句)
『病む心覗く達磨や夏木立』
堀ノ内和夫様(奈良市)
被写体に迫力があり面白く、漱石の病を連想させるのも良い。
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努力賞(写真)
『彩る木眩しい春日草枕』
郷原万葉様(玉名市)
写真の光線の具合がよく、メルヘンな感じのいい写真。低画質なのが惜しい。
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『千年の春光満ちる嵯峨野かな』
初霜若葉様(京都府木津川市)
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『ここだけは明治が近き春の夜』
初霜若葉様(京都府木津川市)
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『聖堂も気持ちよさげの鬱金香』
田中 勝様(東京都墨田区)
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『てっぺんを目指して君と夏紀行』
こまちゃん様(栃木県宇都宮市)
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『花霞君と行く路ふわりかな』
宮沢とまと様(熊本市)
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『おお花火しだれ艶めく初情事』
齊藤麻梨菜様(宮崎市)
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『春空を仰ぐ五高の雄魂よ』
脇田愛弓様(熊本市)
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『春惜しむ赤き煉瓦の誉かな』
脇田愛弓様(熊本市)
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『反骨の魯石懐かし春二高』
森下博史様(山梨県甲府市)
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『散歩道桜吹雪で見得を切る』
晩鐘様(玉名市)
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『岩壁の色を変へたる花散らし』
晩鐘様(玉名市)
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『拙守る茶屋裏庭に木瓜ひらく』
金子 毅様(熊本市)
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『更け行きて祗園の月の朧なる』
中立喜広様(京都府亀岡市)
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『花の夜に眠る人なし高瀬川』
中立喜広様(京都府亀岡市)
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『おぼろ月肩を寄せ合ふ影二つ』
田中恵美子様(福岡市)
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『散歩道葉擦れ囁く竹の秋』
田中恵美子様(福岡市)
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『肥後椿芯に真心滾らせて』
田中恵美子様(福岡市)
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『春疾風燥ぐ親子に棹しなる』
はなまる様(玉名市)
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『境内に御室桜の御座します』
山縣敏夫様(山口県岩国市)
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『千年の都(みやこ)は花の真っ盛り』
山縣敏夫様(山口県岩国市)
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『雅なる古刹の庭に春は来ぬ』
山縣敏夫様(山口県岩国市)
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『梅香る創作ノートや昼下がり』
ひろみ様(玉名市)
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『花落ちて温む水面に影揺らぐ』
ひろみ様(玉名市)
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『野に出づや遠く近くの百千鳥』
よしこ様(玉名市)
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『やはらかき風石段へ雛まつり』
よしこ様(玉名市)
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『人影の連なる園路や花香る』
J/POP様(玉名市)
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『花日和足取り重き午後の坂』
J/POP様(玉名市)
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『朧日や花の色香も薄れをり』
J/POP様(玉名市)
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『春光に心躍る漱石と』
小川亜唯様(玉名市)
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『遠足でこれみつけたよ河内みかん』
太田黒貴博様(玉名市)
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『春光が照らし織りなすこの繁道』
緒方大凱様(玉名市)
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『春の山光を浴びる散歩道』
小山泰成様(玉名市)
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『春の山漱石巡る影を追う』
国枝結花様(玉名市)
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『蘇る春風運ぶ母の温』
古賀絹人様(玉名市)
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『冴渡るあおき森から捧ぐ墓』
小林陽平様(玉名市)
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『麗らかな緑の中で立ち止まる』
坂脇里紗様(玉名市)
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『春の山いざ参らんや草枕』
鹿野晴菜様(玉名市)
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『春の山歴史を語る古びた石像』
清水皓太様(玉名市)
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『木漏れ日が魅せた空気は春日和』
高群尚輝様(玉名市)
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『春の山空に緑にのどかだな』
田尻堪太様(玉名市)
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『春の野に場違い現るいい男』
中川太陽様(玉名市)
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『春山の一面緑草枕』
中野 葵様(玉名市)
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『春の日に階段座る色男』
中原弘喜様(玉名市)
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『森林の隙間をのぞく春光や』
仲程成夢様(玉名市)
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『新緑が春の空へと伸びきった』
檜枝亜実様(玉名市)
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『新緑とせせらぎ薫る枕道』
平井里奈様(玉名市)
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『春の道赤き葉っぱが目を引くね』
深川柱溶様(玉名市)
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『鎌研坂木の間から陽の光』
藤江聖香様(玉名市)
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『春昼に小川の音色風に乗る』
南 拓馬様(玉名市)
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『春の山豊かな土地に癒される』
山本剛児様(玉名市)
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『立ち止まり散り行く花に春惜しむ』
吉住優香様(玉名市)
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『漱石とこころ合わせて湯船入る』
本田泰弘様(玉名市)
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『春空がきれいにうつす 緑色』
米澤 錬様(玉名市)
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『時越えて漱石も見た春の花』
森 里咲様(玉名市)
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『追分や四月の空へクラクション』
小川裕子様(玉名市)
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『背に肩にだんだら坂の桜かな』
小川裕子様(玉名市)
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『踏み入りて竹林の春探りをり』
仁田尾俊子様(玉名市)
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『風の音水の音立て山笑ふ』
仁田尾俊子様(玉名市)
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『雲仙を仙境にする春霞』
内田匠治様(玉名市)
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『現世もひかりに泥む春霞』
内田匠治様(玉名市)
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『護国寺の裏の日向の草布団』
仲辻真帆様(東京都足立区)
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『垂木から天上へかよう春はやて』
仲辻真帆様(東京都足立区)
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『花香り鳥居も笑う日曜日』
仲辻真帆様(東京都足立区)
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『祖父築き石垣見事山笑ふ』
奥村弘文様(東京都世田谷区)
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『里山や川の流れか花朧』
奥村弘文様(東京都世田谷区)
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『開け放つ窓へひとひらひかる春』
しゅん様(玉名市)
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『蕾以上桜未満のもどかしき』
宮本愛瑛子様(熊本市)
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『里山や胴吹く桜君の頬』
小山京子様(玉名市)
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『友に会い行き交う車春夕べ』
小山京子様(玉名市)
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『漱石の回顧を誘うみかん花』
山内俊雄様(熊本市)
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『彼のひとの森の都と名付けたり』
彩虹様(あやこ/熊本市)
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『水温み衆目の鯉頬紅し』
JK様(玉名市)
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『坂の上茶屋の幟や春日和』
JK様(玉名市)
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『湧水の大人の味や蕗の薹』
JK様(玉名市)
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『麗らかな夕陽と対話す小天の湯』
岸田宗範様(東京都大田区)
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『春の暮れ浮かぶ双子のシルエット』
岸田宗範様(東京都大田区)
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『江戸三十三箇所観音春の雲』
野島正則様(東京都板橋区)
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『好物は瓦煎餅春の宵』
野島正則様(東京都板橋区)
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『三分咲き社殿見下ろすつつじ苑』
野島正則様(東京都板橋区)
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『若草に浮かぶ城壁子ら遊ぶ』
雪雀様(茨城県水戸市)
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『椿湯で夫とお茶する五十肩』
雪雀様(茨城県水戸市)