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特選
『鴨河原簾を透けて笑ひ声』
中七の発想、発見がすばらしい。場面の着目が良く、視覚と聴覚のクロスが面白い。
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準特選
『三四郎池に滝あり飛沫あり』
池の雰囲気がよく、「飛沫」という惜辞が効いている。これまでに三四郎池を狙った作品で最もよく表現されている。
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入選
『白南風やよき知らせ乗せ英国船』
情景描写がいい。さわやかなイメージでロンドン往復に立ち寄った漱石を感じさせる。
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入選
『藁店や白百合の香のけはひあり』
「けはひ」といったところがいい。写真は奥を少しぼかしをして深みをだしたらもっとよい。
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入選
『白鷺や水を怯ませ飛び立ちぬ』
「水を怯ませ」という惜辞が秀逸。白鷺をもう少し大きく撮るかトリミングしたらもっといい。
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入選
『お茶を碾く手に一陣の青葉風』
雰囲気がいい。赤毛氈が効いているがもっとトリミングカットしてもいい。
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奨励賞
『雲の峰呼吸合わせてオール漕ぐ』
句の情景が良く見え、雲と舟の対比が印象的です。写真でそこが少し足りない。
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奨励賞
『緑陰の水湧きたつや江津湖畔』
江津湖畔の雰囲気が良く出ている。上と左をカットすればさらに良い。
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奨励賞
『不忍の蓮の海には祈りの堂』
「蓮の海」という喩が面白く、写真の表現もいい。
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奨励賞
『夏休み独習の伴スマホかな』
素材が斬新で、現代の学生生活がよく出ている。
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奨励賞
『落礫を受く夏草の掌』
少々説明的だが、言葉遣いがユニークでいい。絵はトリミングして構図に工夫を。
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交流促進賞
『お馴染みに会えて土用の我と祖母』
「お馴染み」を「我と祖母」といったところがよく、写真からも時代の流れを感じます。
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『夏霧やはいかいの跡見え隠れ』
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『「行人」を読みて眠れぬ熱帯夜』
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『をだやかな二百十日や君と来て』
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『香椎宮緑陰に立つ漱石句』
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『万緑や綾杉に問ふ句の由来』
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『香椎宮緑陰に立つ句のありて』
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『家を出て山路へ急ぐ猛暑かな』
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『夏涼し魚のマンション川の中』
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『古の思いをのせた風薫る』
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『いかめしき門や歩きスマホの夏』
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『オアシスの水面歩くや炎天下』
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『緑陰を突き抜け駆くる矢声かな』
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『 だらり帯暑き祇園に凛として』
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『 鬱々とせし漱石へ梅雨晴間』
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『日盛りや観光名所に列ぞ無き』
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『藩校の甍光るや風死する』
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『マッチ箱のやうな電車や梅雨あがる』
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『夏草を纏い明治の瓦礫かな』
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『震災の煙突傾いで蝉しぐれ』
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『空蝉や木陰にへばる詠み人ぞ』
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『緑陰やわらはごゑ涌く昼下がり』
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『漱石邸窓の外は炎天下』
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『朝日差す明治神宮蝉時雨』
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『夏旺ん湖面はねとぶ光かな』
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『草山や南をけづり麦畑』
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『蓮の葉にふはとどまりぬ鯉の色』
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『明くる夜や蓮を放れて二三尺』
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『 子を忘れジャブジャブ池の炎暑かな』
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『炎天の湖面の風や父が漕ぐ』
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『 一心にダイブしてみる夏草へ』
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『 白南風の行き交う通い路まろき枝』
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『 夏の果先は魔界か極楽か』
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『夕焼や無垢な世界の果て何処』
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『夏休み一年経って川に立つ』
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『蝉取りの湖畔の親子や昼下がり』
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『小天路やみかんの花の迎えあり』
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『心地善し草枕の湯翌は秋』
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『扇子もち日帰り温泉はだ押え』
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『会えるのは城下の習い盆休み』
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今は無きチンチン電車夏惜しむ
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『菊坂の向かうに赤門晩夏光』
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『指差確認手の残像に夏の風』
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『汗拭う視線の先にマッチ箱』
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『追憶の歴史ひもとく蝉の穴』
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『石ころも小さな地球水遊び』
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『ケンケンパ飛び石ななつ夏の果て』
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『風鈴や寝ころんで見る時刻表』
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『大阿蘇の恵たっぷり水遊び』
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『漱石のゴロリ午睡の縁側ぞ』
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『湧水の愛犬見つめ涼をとる』