滔天、ツチ夫妻の長男。小学生時代は前田家に預けられ八久保小学校を卒業、伊倉高等小学校に進んでいます。
東京大学を卒業し法学士となった龍介は、在学中に出版の仕事で知り合った歌人柳原白蓮と結婚しました。
昭和7年、龍介は満州事変の拡大の阻止を計る近衛首相の特使として、父滔天の功績から親交の深い蒋介石との和平交渉を託されるが、侵攻を計る軍部に逮捕監禁されています。
大正のロマンス
龍介と結婚した白蓮は大正天皇のいとこにあたり、歌壇で活躍していました。この時すでに筑紫の石炭王といわれる伊藤伝右衛門の妻として「赤銅(あかがね)御殿」と呼ばれる屋敷で何不自由なく暮らしていましたが、政略結婚の上、夫の素行に耐え兼ねた結果、自らの意思を貫き、恋人龍介のもとへはしったこの恋愛は「白蓮事件」として話題となりました。 |