【タイトル】
鏡ケ池心象
【作者】
今野充明様(東京都北区)
【評価】
草枕の世界の物語性と造形性のバランスが良く、エロティシズムがあり、華がある。表現に密度もあり、瑞々しいイメージで、心象の世界がよく描かれている。
【タイトル】
漱石の高鳴り
【作者】
平岡博幸様(宇城市)
【評価】
絵画的な構成、造形性をそそる。表現が多様でマチュールがおもしろい。
【タイトル】
漱石の詩
【作者】
合瀬 猛様(玉名市岱明町)
【評価】
・田園風景の着想がよく、素朴で詩情豊かな力作である。
・漱石の肖像の唐突さは否めないが、のどかな生活感もあり、 これこそ漱石の想う桃源郷かもしれないとおもわせる。

【タイトル】【作者】【評】
春の山路 ~非人情の旅に出発する画工中村さとみ様
(熊本市)
・現代風な視点で春の情景がこまやかに描かれている。
・技術も確かで明るく美しい作品が好感。
・天水町のビデオ「草枕入門」に通じるところ大。
宵の情景清水 優様
(熊本市)
・素直で素朴な表現の中にも力強さがあり、迫るものがある。
・ダークトーンの背景に明るい部屋と主人公をうまく配してあり作者の意図がよく見える。
・暗い背景も美しく、紫のトーンによる幻想的な世界がいい。
「おい」と声をかけたが返事がない清水とも子様
(熊本市)
・ずばりな情景、単純な構図だが、詩情豊かに表現されている。
・単純なな描き方がかえってモチーフのイメージを感じさせている。
・バックの明るい主題が表現の効果を高めている。
・楽しく素朴だが、よくまとまってる。
草枕~山路の向こうになにがある青木 新様
(福岡県筑紫野市)
・単純明快な表現の中に詩的世界があり、魅力的な作品である。
・阿蘇みたいな草原の向こうに桃源郷とおぼしきものがある。「草枕」と「二百十日」を合わせたような風景。天水、熊本はこのようにイメージされているのだろう。
・思い切った構図で作者のイメージを端的に表わしている。
湯煙の女豊福久義様
(久留米市)
・すばらしいデッサンで、野生的な那美さんだ。
・描写力豊かで、清々しい。淡彩だがもう少し色彩があれば訴求力が高まるだろう。
 

応募総数:20点

【審査員】
坂田 燦氏(洋画家・熊本県立美術館 副館長)
田代晃三氏(洋画家・元熊本県立美術館学芸主幹)
井上智重氏(熊本日日新聞社編集委員室長)