草枕の里〜草枕ファン倶楽部活動レポート  1日目

「東京の漱石とツナの足跡を辿る旅」
<11月15日〜17日 2泊3日>

 1日目(15日) @、小説「草枕」の那美さんこと前田ツナ、利鎌姉弟の墓参(平林寺=埼玉県新座市)、 A、夏目漱石の墓参(雑司ヶ谷墓地)
 草枕交流館を拠点として、小説の舞台の保存や文化研修交流活動を行う「草枕ファン倶楽部」の2015年度の研修が2泊3日での東京研修旅行となりました。
 この主目的は、夏目漱石記念年を前に、東京の漱石の足跡探訪、そして、小説「草枕」のヒロイン「那美」のモデルとなった前田ツナの墓参にあります。

■15日はツナと漱石の墓参の日。
 昼前、羽田空港着後、福岡や在京の参加会員と合流し埼玉県新座市の平林寺へ向いました。
 同寺の計らいにより、書院で持参の弁当をいただき、その後、前田ツナと養子となった弟利鎌のお墓の前で読経となりました。
 同寺は松平家の菩提寺で奥には一族の墓所が広がっています。
 本堂からは、そこへ続く参拝路があり、以前には天皇が歩かれたそうです。

 筆者は、この度27年ぶりの墓参となりました。
 平成元年5月、「桃源郷小天・草枕の里を彩った人々」(天水町発行)の取材でツナの墓を訪れたのですが、同寺の方はご存じなく、探し出すので難儀したことがありました。
 その後も関係者の取材でも同様の出来事が相次いでいました。
 それから20年後(草枕交流館開館後)にご来館された同寺の総代の方からこのことが伝わり、現在は案内板が立てられています。


 続いて、都内への帰路、雑司ケ谷墓地に漱石のお墓詣りとなりました。
 お墓の数と広さだけでいうと平林寺以上で、区画表示に従ってお墓を探しに歩きました。
 また、漱石以外にも数々の著名人のお墓があり、知ってる名前だけでも探し回るのは相当時間がかかります。


 《 2日目へ 》

 今回の旅行団(熊本14名、福岡2名、在京3名とゲストが入れ替わりの参加)。 平林寺書院側の庭園で。

 昭和6年(1931)、33歳で他界した養子で異母弟の利鎌とともに眠るツナ(同13年=1938、70歳で没)の墓。
 墓所は、島原の乱供養塔などの案内の先、石張りの所を左へ入る。

 通路中ほどの右側。(後ろは林が広がる)

 読経の中、参加者全員て供養した。

 正面の参拝路。天皇の参拝に使われたとのこと。

 奥には松平家の墓所が広がっている。

 紅葉のシーズンで一般参拝の方も多い。

 平林寺前。左側が平林寺で、後方にも倍以上の距離があり、その長さの4辺が境内。

 雑司ケ谷の墓地。漱石の墓はその形から遠くからも判明する。

 幼くしてなくなっているヒナ子と後に鏡子夫人も一緒に眠っている。

歓迎するように墓地入口そばのお墓に猫が鎮座。

 帝大の外国人教師として来日、教鞭をとったケーベル先生のお墓もあった。

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